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みんな知りたい! 組合運営お役立ち情報
提供:「マンション住・人」(株)有朋社
住まいのメンテナンス どこまであなた自身がするの?
住まいのメンテナンス、一戸建てなら全部自分でするしかありませんが、 マンションの場合は管理組合がやってくれるか、自分でやるのか…と迷う場面はありませんか?
今回は、日常の生活やお金にかかわるお話をしましょう。

 バルコニーの床の補修は誰がするの?

補修は誰?

  マンションに「専有部分」と「共用部分」があることは第1回でお話しましたね。 玄関ドアから先の内部空間「専有部分」は各個人が、その他は「共用部分」として 管理組合がメンテナンスを行います。というと話は簡単のようですが、実際はスパッと 割り切れないところがたくさんあるから大変です。
  では、まずバルコニーから…。バルコニーは、お隣との間のパーティションを破れば 緊急避難通路になる「共用部分」です。ですから、避難通路をふさいで物置などを 置くようなことは出来ません。わが家の空間として使えるのは、ここを「共用部分」では あるけれど、普段はその住人が専用使用してよいと、規約で特別に認めているからです。
  さて、ある日突然、下のお宅から"バルコニーの天井から水がポタポタ垂れて洗濯物が汚れて 困るんですが、何とかしてもらえませんか…"と言われたらどうしますか。バルコニーを 確認したら、ちょうどその位置のコンクリート床にクラック(割れ目、裂け目)があり、 雨水が入り込んでいるようです。ここは「共用部分」ですから、あなたが直す必要はありません。
  管理組合に話して補修してもらいましょう。下のお宅に被害があった場合の責任も管理組合にあります。

 バルコニーの清掃はどうするの?

 では、日常のメンテナンスはどうするのでしょう。こんな相談がありました。 "ずっと空き家になっている住戸で、枯葉が排水溝をふさいでしまい、バルコニーに雨水が 溜まり、翌日下のお宅のバルコニーに漏水、干してあった高価な衣類が汚れてしまいました。
  こういう場合も管理組合の責任ですか…"というものです。
  バルコニーはいくら共用部分でも、普段その家の人しか掃除をすることはできませんね。 従って、バルコニーの日常の清掃は、その居住者が責任を持って行わなければなりません。 ですから、相談のような場合は、排水溝の掃除を怠った区分所有者に責任があることになります。 皆さんも十分に注意しましょう。

 玄関ドアや上は勝手に替えていいの?

 玄関ドアはどちらでしょう。専用使用していても建物の重要な構成部位ですから「共用部分」という 区分です。"窃盗犯にこじ開けられ、ドアが変形してしまい交換しなければならないが、費用を自分で 負担しなければならないの?"という質問があります。ドア本体は「共用部分」ですから、ドアの交換は 管理組合が負担して行います。同様に、いくら気に入らなくとも、玄関ドアの色を自分だけ勝手に変える こともできません。ここは一戸建てと大きく違うところです。
  しかし、ドアの内側は内装の一部で、壁に合わせて色を変えても問題ないでしょう。従って、玄関ドアの 内側の表面だけは「専有部分」としています。また、ドアの錠部分は専有部分を守る砦ですから、 これも「専有部分」として扱い、錠のシリンダーを交換するのは個人の領域です。
  ピッキング対策にワンドア・ツーロック効果があると言われますが、二つ目の錠を取り付けることも 自由に出来るのでしょうか。ドア本体は「共用部分」ですから、勝手に穴を開けて錠を取り付けることは できません。管理組合で一斉に二つ目の錠を設置するか、個人が自己負担で設置できるようルールを 作ることになります。

 サッシやガラスはどちらの区分?

 サッシ部分も、枠、との部分、そこにはめ込まれたガラス、網戸まで、すべて「共用部分」になります。
 ですから、勝手に個人で二重サッシやペアガラスに変更することはできません。では"ガラスを割ったら 管理組合が直してくれるの?""網戸の網の張替えをやってくれるの?"ということになりますが、これも バルコニーの清掃と同じく、専用使用部分ですから日常のメンテナンスの範囲で自分で交換するのが基本です。
  また、長年使用していると、サッシ戸の下の戸車が壊れてスムーズに動かなくなることがあります。
  大規模修繕工事のときに一斉に取り替えるということもあります。いちいち管理組合が対応するのは大変 ですから、各居住者が費用を負担して修繕しているところも多いようです。

 一体になってつながっている給水管や配水管は?

 給水管や配水管は専有部分と共用部分が一体になってつながっていて、どこからが専有部分か スパッと区切るのが難しいですね。築20年を超えると、全部取り替えるという話も持ち上がります。
  専有部分にある配管も共用部分と一緒に取り替えた方が合理的ですが、すでに屋内の配管はリフォーム時に 取り替えたお宅もあるでしょう。従って、取替え工事は管理組合が一緒に実施しても、専有部分の工事費用に ついては、かかった分だけ各個人が負担するのが原則です。
  例えば、"専有部分の費用も給配水管については管理組合で負担しよう"という意見が区分所有者から出た場合は、 みんなの理解を得て、早めに長期修繕計画に入れて費用を確保することが必要でしょう。
  管理組合で費用を負担してくれれば、個人負担が少なくて済むという考えはちょっと違います。 管理組合のお金というのは、そもそも、区分所有者の皆さんが納めているものなのですから、どちらもあなたの お金です。工事費用を「一時金」としてまとめて徴収するのは、各個人の経済事情もあり、なかなか難しいようです。 毎月の修繕積立金が少し上がっても、管理組合でできるだけ全部やっていくか、あくまで「専有部分は個人で」という 原則に従って個人で費用を確保していくのか、どちらにせよ、将来住まいのメンテナンスにどんな費用が発生するかを きちんと知っていることが重要です。
  あなたのマンションの修繕計画にはどこまで含まれていますか? 今の積立額で将来大丈夫ですか? この機会にぜひ、お金のことも含めて住まいのメンテナンスをチェックしてみましょう。

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