台風対策!マンションでの備え

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自然災害の多い日本。なかでも7月から9月のこれからピークを迎える“台風”は、激しい雨・風が吹き、それらによって引き起こされる被害も甚大。
深刻な被害にあわないためにも、万全な対策を取っておきましょう!
特に、毎年台風が直撃している地域は念入りに。

ということで、今回のマンション広報宣伝室では、マンションで有効な台風対策についてご紹介します。
あわせて集中豪雨などの対策にもなりますので、ぜひお役立てください。

台風・集中豪雨の対策

バルコニーの排水溝のチェック

床下浸水のような、浸水被害は1階部分だけだと思われがちですが、実は上層階でも起こること。
特にバルコニーでガーデニングをしている方は要注意です!

花びらや土などが排水溝に詰まりやすいため、まったく掃除をしていない状態だと、台風や豪雨の際に雨水が溜まり、やがてバルコニーに水が溢れてしまいます。

そうなると、窓の隙間から室内へと水が入り込み、階下への漏水、家具へのダメージなど、深刻な被害を受けることになります。
ですから、水がきちんと流れるよう、台風前には必ず排水溝のチェックをしておきましょう。

立地・構造にあわせた対策

海・川の側であれば、氾濫や高潮が考えられますので、マンションのエントランス部分や駐車場、排水が上手くいかない場所などの水害が発生しそうなところには、あらかじめ土嚢(どのう)や防潮板などを出しておきましょう。

さらに、海に近いと暴風に乗って海水の粒が飛んできますので、塩害の対策も忘れてはなりません。
たとえば、植物は塩水で枯れてしまうので植木鉢を室内へ入れる、自動車や自転車にはボディカバーをかけるといった対策をしておくと安心です。
また、高層マンションのふもとでは、いつにも増してビル風が強くなります。駐車禁止の看板やパイロンなどは、一瞬で飛ばされますので、室内に取り込んでおきましょう。

さらに、複数棟の廊下をエキスパンション・ジョイントで結ぶ連棟型のマンションの場合、ジョイント部分の渡し板(鋼板)が、強風でめくれ上がったり取れたりすることも。

台風接近中は、なるべく外出しないようにするとともに、台風が去ったあとも、ジョイント部分には十分気をつけましょう。

駐車場と駐輪場の対策

屋外の機械式立体駐車場で、地下にも車を格納できるタイプは、排水能力をオーバーすると地下にある車が水没しますので、別の場所に車を移しておいたほうがよいでしょう。

また、水が浸入しやすい入り口に傾斜のある地下駐車場は、冠水して自動車が廃車になることも考えられます。
水が入ってこないよう、止水板や専用シートなどで浸水を防ぐ準備をしておきましょう。
駐輪場では、自転車が暴風によって横転することがあります。フレームが歪んだり、ほかの自転車を傷つけるなどのトラブルが考えられますので、自転車が倒れないように、きちんとスタンドのロック装置がかかっていることを確認しておきましょう。

ロープなどでしっかり固定

この時季、作っているご家庭も多い“グリーンカーテン”。

ほかの鉢植えと違って移動ができませんので、プランターをブロックで固定し、カーテンのネットや支柱などをロープなどでしっかりと固定しておきましょう。

また、バルコニーには、物干し竿や背の高い植栽、箱など、風で飛んでしまうと凶器になるものや、玄関には傘や三輪車・バケツなどの飛ばされやすいものもあるので、必ず室内に入れましょう。

外からの飛来物にも注意

室内に突風が吹き込んだり、飛来物が飛んでくることによって、窓ガラスが割れることもあります。
割れた窓ガラスは飛散して鋭利な凶器となり、室内では住人に、落下すると通行人にケガを負わせることになります。窓の鍵をしっかりと閉め、ガラスが飛散しないように、カーテンを閉めるなどの対策をしましょう。

用意しておきたいグッズ

台風になると停電になることがあります。電灯やテレビが切れても大丈夫なように、懐中電灯やラジオのほか、万全を期して、非常食や非常用備蓄品などの防災グッズの用意もしておきましょう。

また、浸水が予測される地域の情報、避難場所が記入されている「ハザードマップ」を用意しておくこともおすすめです。

各地域のハザードマップは、国土交通省が提供している「国土交通省 ハザードマップポータルサイト」で確認することができますので、イザというときのために、準備をしておきましょう。

国土交通省 ハザードマップポータルサイト

チェックポイントまとめ

□【敷地内】土嚢や防潮板は用意したか
□【敷地内】看板やパイロンなどが放置されていないか
□【機械式立体駐車場】車の移動をおこなったか
□【地下駐車場】止水板など浸水対策はおこなったか
□【駐輪場】自転車の固定をおこなったか
□【バルコニー】物干し竿、鉢植など片付けたか
□【バルコニー】排水溝は詰まっていないか
□【玄関前】小物は放置していないか
□【窓】鍵を閉めたか
□【窓】カーテンを閉めたか
□【対策】防災グッズを準備しているか

台風・集中豪雨が過ぎた後は

保険適用のチェック

たいていのマンションでは、建物・敷地の万一に備えて、全体で火災保険に加入しています。
しかし、被害を受けた場合に気になるのが、「何に」「どこまで」保険が適用するのかということ。原則として、“専有部分の被害は保険の対象になりません”が、たとえば排水設備からの漏水などで専有部分が雨漏りした場合は、“保険が適用する”こともあるので、管理組合経由で保険会社に一度相談してみましょう。

ちなみに、共用部の外溝の植栽が倒れた場合も、保険会社によりますが、ほとんどは保険が適用されるようです。

掃除と乾燥

台風の後は、ほぼ晴れになります。これを機に、台風で溜まった室内の湿気を一気に換気し、カビが発生しないようにしておきましょう。
また、バルコニーの排水溝や雨どいにも、新たにゴミが詰まっていると思いますので、台風シーズンが終わるまでは、こまめにチェックをしてください。


以上、「台風対策!マンションでの備え」について紹介しました。
これから台風が日本列島を次々と縦断する季節です。上記で紹介した対策を参考に、万全の準備をしておきましょう。