
私、管理員さんに留守中の宅急便を預かってもらったりするんですが・・・。
委託業務に「郵便物の授受」が入っていることはあります。でも例えば、「宅配ボックスの管理」は管理員の仕事ではない。管理員仲間のマンションでは、宅配ボックス内でジャガイモが芽を出したこともあります。生ものなど本当に困ります。
今、宅配は管理員に預けないようになったでしょ?
それでもけっこう持ち込まれますよ。私は、預かるけれど引き取りに来るのは18時まで、それを過ぎたら翌日にしてください、と徹底しました。
昼間仕事に出ていれば、つい夜遅くに行ってしまいます。
それがすでに、契約範囲外の要求なんですよ。
反省します・・・。ところでAさんは、現マンションは3代目とのことですが、以前の人たちはなぜ辞めたんですか?
実は初代の人はクビになったそうです。悪業の限りだったとかで。勤務時間内にパチンコに行ったり、酒を飲んで寝てたり。知人の修繕業者を紹介してマージンを懐に入れて、そのことが管理会社に知れたらしい。
  それは問題外だ!
でもね、委託契約の内容と関係なく、住民に求められると何でもやっていたようです。そうやってコミュニケーションを図ってたんでしょう。で、それをそのまま引き継いだ2代目はあれもこれも頼まれて、たまらなくなって辞めた。私はそのへんの事情を知って、とにかくこの悪弊を退治しようと、逆に意気に燃えたわけです。結局、今の状態に落ち着くまで5年かかりましたよ。
私自信も含めて、居住者が管理員さんの仕事というものをあまり理解していないのかも。
住人だけでなく、管理会社も、当の管理員すらも、本当に理解はしていませんよ。これは、管理会社だけでなく、住人側もいけない。管理員に何をしてほしいのか、分かってないまま委託してたりしますから。
どこの管理会社でも管理員の仕事に関しておおまかな内容はまとめていますが、それは、各々のマンションに対応できるものではありません。総花的なマニュアルです。だから、管理員は担当するマンションに合わせて自分で仕事を作ってしまう・・・。
だから、中には頼まれれば専有部分の窓拭きまで、いろいろとやり過ぎてしまう人がいる。そのため、契約どおりに仕事をする者は、居住者からは仕事をしない管理員に見えるんです。
いろいろやってくれる方は、住民から見るとありがたい存在ですよね。
私たちは臨界点と呼んでいるんですが、やってもいいギリギリというものがある。
よく問題になるのは、植栽の管理ですね。たいていのマンションは専門業者に依頼していますが、植木好きの管理員がつい勝手に刈り込んだりする。それで、刈り過ぎて枯らしたり・・・。すると、会社が叱られるわけです。
また、台所の電灯が壊れたから直してほしいと言われるのも困ります。私も直す技術はあるし、実際にやっている管理員もいます。でも、管理会社としてはタブーなのです。専有部分には一切入らない、というのが鉄則ですから。お客様には申し訳ないですが、私はお断りしています。
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